いとしい後悔背負って

V6が好きな社会人。勉強、旅と時々仕事。

致死量の幸福

アンナ・カレーニナを見に行った。

「幸せな家庭はみな同じように幸せだけど、不幸な家庭はそれぞれの不幸がある。」という言葉が印象的だった。

 

恋愛でもなんでも、一度致死量の幸福を味わってしまうともう普通の幸福では満たされないのではないかとみていて思った。


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こんな感じ。

 

はたから見たら異様な関係でも、本人はその関係から得られる幸福がたまらなかったら抜け出すためにはどちらかの死しかないのかなとか。

初恋の人と結婚する確率は低いし、人生で一番好きになった人と結婚する確率も低いと思う。全身全霊で愛した人って愛情を注いだ量と過ごした時間の密度が濃すぎて長期間の結婚生活に向いている相手ではないと思うし。あそこまでのエネルギーで長期間人を愛することは難しい。sustainableじゃないね(笑)

 

ところで、アンナって描き方によっては不倫したメンヘラ、悲劇のヒロインぶっているわがままな人に見えてしまうけど、今回の描かれ方ではアンナをかわいそうだと思えた。

もちろん夫も小さな息子もかわいそうだけど、何もかも捨てても惜しくないくらいの恋に出会えたのって素敵だとも思ってしまう。ヴロンスキーがアンナのメンヘラ度を想定しきれていなかったがゆえにどんどんすれ違ってくのが苦しかった。

重くなっていくアンナを避けるかのように帰りが遅くなるヴロンスキーに耐えながら、「彼は私を愛してる」って自分に言い聞かせているアンナがいじらしくて骨が痛くなるくらい共感した。

ヴロンスキーがメンヘラじゃなかっただけましなのかも。